いきなり、こんな言葉が始まる。
【ティッピング・ポイント】あるアイディアや流行もしくは社会的行動が、敷居を越えて一気に流れ出し、野火のように広がる劇的瞬間のこと。
手にとった時、これは面白そうと瞬間的に思ったのです。
2000年に単行本として刊行されていたのを2007年に文庫化されて、2015年には11刷りとロングセラーになっております。
もう、15年前の原文です。やっとインターネットが一般人に開放されて間もない時期です。ソーシャルメディア時代にも十分活用できる内容でした。
マーケティングでいうとイノベーター理論のイノベーターとアーリーアダプターを別角度で表しているように感じましたが、その内容はとても興味深く読み応えがあった1冊となります。また、ひとつ賢くなった感じがしております(笑)。
本書では、あれっと思ったことを引用させてもらいます。
たとえば、あくびの場合はどうか? あくびは驚くほど影響力のある行為である。 わたしは今、立て続けに「あくび」という言葉を2回使ったが、と書きながらこのセンテンスでさらに2回「あくび」という言葉を使っている。
読者はそれを読むことで、数分後にはかなりの人が実際にあくびをもよおすだろう。私自身この本を書きながら2度「あくび」をした。
この引用は、冒頭にあるのですが、実際に読んでいた私も「あくび」をもよおした。これにはやられたと思った。本に書いてあることが、実際に自分も体験することで「本物」とても面白いと思ってしまう。つかみはバッチリというわけです。
すべてを書いていくと途方も無い。文章量になるので特に気なった部分と、または勉強になった点だけを書いていこうと思います。数回に分けるかも知れません(笑)。
コネクターという表現がありました。コネクターとは、媒介する人を言っております。情報元の質がどの時代も求められているということでした。ネットの世界でいうと、コンテンツの質とでもいえますかね。ある商品やサービスについて、すごく深い情報をもっている人というとわかりやすいかも知れませんね。
いまの言葉でいうと「オタク」ともいえるでしょうかね。
次に、メイヴン(伝える人・発信する人)です。
商品やサービスの価格情報だけをしている人ではなく、より良い物をより安く購入する方法を集めて、とことん追求している人です。 たとえば、パソコンを欲しいと思ったら、ヨドバシかビックカメラかなど、その人にあった購入方法を示してくれる方です。ANAマイルであればヨドバシ、JALならビックカメラです。
価格が一緒であれば、その人背景も考えて教えてくれる人です。本当のメイヴンは押し売りは絶対にしないそうです。それはそうですよね。利害関係がありませんからね。
本書の前半では、コネクターとメイヴンになるためにはと、その事例なども詳しく書かれております。
文庫サイズなので持ち運びも楽なので、気になった方は読んでみてはいかがてしょうか。

急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則(ソフトバンク文庫)
- 作者: マルコム・グラッドウェル,高橋啓
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2007/06/23
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他にもマルコム・グラッドウェルが書いた本が多くあるので、読んでみたいと思っています。

- 作者: マルコム・グラッドウェル,勝間和代
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